皆様からのお便り  「TRAIN SUITE 四季島の旅」 横田 宏様

 退職後の最高の贅沢と言われる豪華列車での旅の実体験をご報告して頂きました。羨ましい限りです。(伊藤)   

  「TRAIN SUITE 四季島の旅」        横田 宏

 2023年4月、JR東日本の豪華寝台列車「TRAIN SUITE 四季島」で三泊四日の旅をしてきました。
 私が乗ったのは、1編成に15部屋あるスイートという名前の普通の部屋ですが、それでも抽選倍率は推定5倍前後
なのでよくぞ一発で当選したものだと思います。
 ちなみに1編成に1部屋しかない四季島スイートというメゾネットタイプの部屋は抽選倍率70倍とか言われています。
四季島は10両編成で、1号車と10号車は展望車、6号車は食堂車、5号車がラウンジカー、7号車に四季島スイートと
デラックススイート各1室、残り5両にスイートが3室ずつという構成です。
合計17部屋で最大34人しか乗れません。

 上野駅にプロローグ四季島という四季島乗客専用のラウンジがあり、そこで出発前のひとときを過ごします。
 その後11:00に上野駅の13.5番線という四季島専用ホームから出発します。

 1日目は、高崎線(高崎)上越線(長岡)信越本線(新津)羽越本線(秋田)奥羽本線(青森)と進みます。途中上越線の
小出駅と秋田駅に停車し駅のホームで名産品の販売、試飲試食があります。
 昼食は上野出発後すぐに出ますが、銀座の「六雁」料理長による日本料理です。料理長監修ではなく、料理長本人が
四季島に乗車して調理してくれます。
 夕食は、四季島の総料理長によるフランス料理で、食堂車の窓から日本海の荒波と夕日を見ながら素敵な時間を
過ごせました。
 言い忘れましたが、食事中というか乗車中のお酒はなんでも飲み放題です。ワインも日本酒もウイスキーも良いお酒が
たくさん準備されています。


 2日目は早朝に青函トンネルを通過します。現在は、青函トンネルを通過する旅客在来線車両は四季島だけだ
そうです。(他には新幹線と貨物車両が使っています。) 
 そのためか数人の鉄道ファンの方は午前4時前後の通過前からずっと展望車に張り付いていたそうです。
6時過ぎに函館に到着。下車して料亭「冨茂登」で朝食後市内観光です。
 函館を出発後、車内から北海道駒ヶ岳や噴火湾を眺めつつ、北斗市にあるフランス料理クリマの昼食に舌鼓をうち
午後は白老で下車してウポポイというアイヌ文化復興創造施設を訪ねました。
 この日の宿泊は、四季島車内ではなく、登別温泉の「滝乃家」でした。


 3日目は東室蘭駅を出て、車内で早めの昼食(札幌の「モリエールカフェ 降っても晴れても」というレストランによる
フランス料理)の後、新函館北斗駅で北海道新幹線に乗り換え青森に向かい、黒石市の観光並びにねぷた絵のうちわ作り
を体験しました。
 夕食は弘前市の「オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ」でイタリア料理を楽しみ、夜9時頃四季島に戻って
ラウンジカーで1杯飲んで床に就きました。

 列車は夜の間に東北本線を走って、4日目の朝6:40鳴子温泉駅着です。朝食(車内)も早々に、滝の湯と早稲田桟敷湯
でお湯につかりました。
 昼食は、石巻市の「寿司正」の大将が車内で握ってくれる握り寿司です。これは美味でした。この寿司のためだけに
石巻に行きたいと思うぐらいでした。
 最後の食事ということもあってか、四季島のクルーの皆さんのお酒の勧め方もきめ細かく、搭載されている日本酒を
全種類いただくこととなりました。

 夫婦二人大満足の旅でした。実は、四季島より前、2022年9月にはJR西日本のTWILIGHT EXPRESS 瑞風にも
乗りました。
 こちらは二泊三日で新大阪を出て山陽本線→山口線→山陰本線とめぐり京都から再び新大阪に戻ってくる旅でしたが
これも良かった。
 残っているのは、JR九州の「ななつ星」ですが、これが一番高いのに、当たらないのですよねぇ。なんとか全国制覇したいと思っています。以上