皆様からのお便り 2/2

〇 会社卒業後の生き方(脚本家・作家 内館牧子氏講演)     牧浦秀治様   New!

 2006年、「人生半分」とのタイトルで寄稿したとある方から掲載された雑誌を頂いた。この中には定年後の生き方に関し「仲間」「自立」
「家庭」についてアドバイスが書いてあった。
ひとつ目は「朝・昼・晩」の食事を妻と一緒にするのでは破綻をきたすので、昼食は家で食べないことにし、昼食は外で食べる機会・仲間を持てと
いうこと。
ふたつ目が「自立せよ」。と言ってもほとんどの人が仕事を趣味にしてきたから、一人遊びができない。誰でもできるのが図書館通い。毎日会う人
は決まっている。「貴方も暇ですね」などという顔をして相手を見ない事。目を合わさないこと。
みっつ目の忠告は家の固定電話にはでないこと。自分に架かってくることはない。ほとんどがカミさんの友達だ。亭主が出ると「向こうの家は
ご主人がいる」と、遠慮して誘いが少なくなり、カミさんに迷惑をかけるという。携帯電話のお蔭で最後の忠告は全く必要なくなったが、最初と
二番目は確かにそうだ。

 5月25日、「これからの働き方・生き方を考える」で脚本家・作家である内館牧子氏にMHPS-IDSの横浜関内本社で講演してもらった。内館氏の
『終わった人』がベストセラーになっており、映画化もされ6月9日から公開上演している。講演は『終わった人』をベースに行われた。小説の
主人公は東大を卒業して一流の銀行に入るが、競争に敗れて子会社に出向、その会社を63歳で辞める。会社人生に成仏していない主人公を通じ
て、講演で語ってくれたのは「会社人生が終わった後に大切なのは、朝起きたらやる事があること。社会は、終わった人には期待していない。潔く
過去の栄光を捨て、今の自分にあった生き方を求めよ。英国が参考になる。品格ある衰退が大切である」ということだった。12年前の先輩が寄稿
した雑誌の内容と重なった。内館牧子氏は昭和58年まで三菱重工横製の社員で社内誌担当をしていて、この縁で講演が実現した。

注:MHPS-IDS 三菱日立パワーシステムズインダストリー