皆様からのお便り「スイスのツェルマット(マッターホルンの麓)でのスキー」 (大森安芳様)

 お仕事は雪もビールもないサウジアラビアで何十年も生活されていた大森様ですが、大学時代はスキー部で、奥様と二人のお嬢様
ともに家族全員スキーは検定一級とのことです。今回投稿頂いたのは何と新型コロナで世界中がパニックになる寸前に日本を脱出して
快晴の下、絶好のスノーコンディションでマッターホルンを見ながら素晴らしいスキーツアーを満喫された経験談です。羨ましい限り
ですが数十年のサウジでの「清貧生活」あってのことと思います。素晴らしいマッターホルンの写真と共に楽しんでください。(伊藤)

スイスのツェルマット(マッターホルンの麓)でのスキー  大森安芳

 新型コロナの日本での感染者は今年1月6日に中国武漢から帰国した男性が、16日に感染が確認されたのが最初でしたが、
私と家内は新型コロナの感染がまさかパンデミックを引き起こすまで全世界に拡散するとは夢にも思わず、スキーツアーの
一員(総勢14名)としてその二日後の1月18日午前10時40分成田発のスイス航空でチューリッヒへ向かいました。
 当日の集合時間の朝8時までに成田に行くには、自宅のある青梅を始発(4時半発)で出なければなりません。
 しかし17日の夜半から多摩地方は降雪が予想され、青梅線は雪に弱いので、急遽前日に車で成田に行き、JALホテル成田に
泊まることにしました(Hotelの駐車場はJAL会員の特権で2週間は無料)。
 おかげで無事搭乗出来、チューリッヒには現地時間の同日午後3時頃に到着。直ぐにマイクロバスでッターホルンの麓の街
ツェルマットに向かい、途中バスや自動車をそのまま荷台に乗せるCar-Trainなどを利用して夜半にHotelにCheck-In。
 尚、ツェルマットの街はガソリン/ディーゼル車の通行は認められておらず、バスを含め20年以上前から電気自動車のみの
スマートシティーで、標高は1,620mです。
 翌日からは朝から夕方まで6日間連続のスキー三昧の日々が始まりました。ツェルマットの所在地図です)

 


初日は快晴! 登山電車で一気に標高3,000mを超え、モンテ・ローザからの氷河を含むゴルナグラード・エリアで足慣らし!
とは言っても1回の滑走距離が長く、滑った距離は合計25㎞以上! 時差も手伝ってへとへとになってHotelへ帰りました。

       (写真)マッターホルンをバックに! 真ん中の黄色のウェアーが私で向かって左が家内です

2日目も快晴! ゴンドラを乗り継いでイタリアとの国境のマッターホルン・グレーシャー・パラダイス(標高3,883m)
イタリアに入り、チェルビニアまで16㎞を一気に滑降!標高差は1,833m!! 昼食にパスタと白ワインを楽しみ、ゴンドラ
を乗り継いで再び国境越え!その後ツェルマットにまで一気に下りHotelへ。滑走距離は28㎞!!

      (写真)イタリア側のチェルビーノをバックに滑る私 マッターホルンはイタリアでは
          チェルビーノと呼ばれ、スイス側と山容が全く異なる

              (写真)チェルビニアのレストランでパスタと白ワインを楽しむ        

             (写真)チェルビニアのレストランで昼食後に両国の国旗をバックに        

 

       (写真)帰りにチェルビーノを背景に国境線をまたいで! 右足はイタリア側、左足はスイス側です    

3日目もまたまた快晴!! 昨日に引き続き国境を越えてイタリア側に入り、ヴァルトルナンシュまで18㎞を滑降。標高差は
2,359mで、今回のツアーで最長の滑降距離です。 昼食は途中の標高3,000mのレストランでパスタ(ミート・ソース)と
ビールでした。この日の総滑降距離は30㎞!!
 因みにこの2日目と3日目のイタリア側の街はイタリア北部に位置しており、その後のコロナの感染拡大でロックアウトされ
したが、当日は全くその気配すら感じられませんでした。

                    (写真)チェルビーノをバックに家内と

4日目も快晴!! マッターホルンの北側に一番近いトロッケナーシュテック・エリアからマッターホルン登山のベース基地と
なる山小屋(冬季は閉鎖)を真近に見ながら滑走し、昼食は国境(標高3,883m)のレストランで一皿で3種類が楽しめる
ピザとビールを堪能!
 その後ロットホーンの尾根筋に広がるスネガ・エリアまで滑降して、最後は全線地下のケーブルカーでツェルマットに戻る。
当日の総滑走距離は26㎞でした。
 尚、スネガ・エリアから見るマッターホルンが最高に美しいとされています。

         (写真)スネガにある絵葉書でも有名な山小屋風レストランとマッターホルン

5日目も快晴!! スキーガイド(日本人)の方も“冬季に5日間連続で快晴になるのは奇跡だ!”と驚いていたほどです。
 当日はスネガ・エリアで終日滑走。このエリアは他のエリアと比べて多少狭いのですが、35度を超える急斜面から全長7㎞を
超える長距離林間滑走までバラエティーに富んだコースがあり、1日滞在しても飽きない! 
又、期待を裏切らず、ここからのマッターホルンは“素晴らしい!”の一言!滑走距離は22㎞でした。

                (写真)スネガからのマッターホルンをバックに

 昨日までは全コース日本人のガイドの案内で滑走したのですが、最終の6日目はフリー滑走。家内と相談しスネガ・エリアで
滑ることにしました。天候は初めての曇り!霧も発生し残念ながらマッターホルンは見えません!
それでも終日スキーを楽しみ、昼食も例の山小屋風のレストランでチーズ&ソーセージ+ビール! 店員さんが日本語で話し
かけて来たのには驚きました。 総滑走距離は20㎞位かな?

とにかくガイドも驚く6日間の内5日間も快晴に恵まれ、雪質も午後2時頃までは申し分無く(その後は気温が下がり
アイスバーン状態になり、かなり危険)、スキー漬けの6日間でした。私は大学でスキー部に所属していたので、
これほどのスキー漬けの日々は大学以来でした。勿論家内は初めてです。

ツアーの仲間は我々の様な熟年夫婦が大半を占めていましたが、中にJR東海の新幹線の運転手の若者が二人おり、彼らの
滑りは若者(新幹線)らしく圧巻のスピードスキーでした。

Hotelはアルペン・リゾートと言う4つ星で、部屋からはマッターホルンが見え、夕食のメニューは日替わりで大変おいしく、
連日スイスワインを堪能しました。

                 (写真)宿泊したアルペン・リゾート ホテル

翌日は早朝5時半にHotelを出発し午後1時のチューリッヒ発で翌朝の9時に成田に無事到着し、1月18日から1月26日のスイスへのスキー旅行を大満足で終了しました。
家内とは“次回はカナダに行きたいなぁ~”と話しています。 以上