皆様からのお便り (西妻 多喜男様)



長機会の世話人でもあり三菱を代表するラガーマンで元長船ラグビー部監督、現在全三菱ラグビークラブの理事長を歴任される西妻多喜男さんから
昨年日本のみならず世界中で盛り上がったワールドカップラグビー日本大会での思いを書いてもらいました 伊藤

「ワールドカップ 日本大会に思う」 西妻多喜男
11月2日ワールドカップの決勝戦が横浜で行われて南アが勝利し日本大会の幕を閉じた。今回のワールドカップは、当初非常に厳しい集客が予想されたが、全日本チームの健闘もあり最高の盛り上がりとなったのは、皆さんご存知の通りです。前回ワールドカップはエディージョンズが率いて、
予選リーグ3勝するも、ポイント差で決勝ラウンドに進めなかったが、エディーが行ったハードトレーニングの成果が本戦でも証明され,南アを破るなど、日本ラグビーが世界へ通じる道を切り開いた歴史的な大会でした。

その成果が世界に認められ、エディーはイングランドのヘッドコーチに就任し、就任直後より欧州6ネーションなどで成果を出し、今回ワールドカップでもニュージーランドのオールブラックスを撃破したことは特筆される評価であると思います。
エディーから日本チームを引き継いだジェミー ジョセフは元ニュージーランド オールブラックスのメンバーですが、私が九州代表チームの監督時代に彼はサニックスという九州のチームに所属していたため、九州代表チームでもプレーしてくれました。
その時の九州代表チームは30年ぶりに関東代表、関西代表にも勝利し3地域で優勝することが出来ました。
その時のジェミーの感想は、試合では非常に激しい、タフなプレーヤーでしたが、試合以外では人間味のある、やさしい人柄でしたので、果たして
ジャパンの監督としてエディー並みのハードトレーニングを選手に強いることが出来るのかと心配していました。
しかし、今回のジャパンの選手に聞いてみるとエディー時代どころか、それをはるかに上回るハードでロジカルなトレーニングだったと、皆が言っていました。今回のジャパンの活躍は、やはり練習のハードワークに裏打ちされたものだと思います。

個人的には、高校の後輩のウイング福岡選手と大学の後輩のスタンドオフ田村選手が頑張ってくれたので、OBとしては大満足となりました。

今回のワールドカップで、海外のラグビーチームの日本遠征のオファーが相次ぎ、昨年全三菱チームの90周年で英国遠征したこともあり、オックスフォード大学、ロンドン議員チームなどなど英国、オーストラリア、上海、米国等の10チームを全三菱ラグビークラブで対応することになり、
非常に大変でしたが、素晴らしい交流の場を持つことが出来ました。これも日本でのワールドカップ開催の、大きな成果であろうと思います。
因みに、今回の全三菱ラグビー倶楽部の対応が評価され、世界各国のGrass Roots Rugby(草の根レベルでのラグビーを通した社会貢献)に対して贈られる2019年度Grass Roots Awardの最終候補として選出されました(草の根ラグビーの候補は4チームでしたが12月17日に発表があり,
最終結果は2位となり表彰されました。1位はインドの貧困層の少年少女へのラグビーの普及でした。三菱商事、日本郵船などの三菱グループの派遣者の粘り強い努力によるものです。)


(注)2019全三菱ラグビークラブ国際交流試合報告を添付します。

ワールドカップ後日本協会はラグビーのプロ化に向けた計画を進めるとのことですが、今年トップリーグに昇格した相模原のダイナボアーズも
三菱グループの代表チームとして、このプロ化の流れにどのように対応していくかという難しい状況になりますが、とにかく1月18日のトップリーグの初戦を勝利して、三菱ラグビーここにありという存在感を示してほしいものです。
この試合もチケットは売り切れ状態とのことですので、ご注意ください。

これからのシーズンの日本のラグビーの熱戦を期待したいものです。以上

活動報告の紹介がありますのでご覧ください。