皆様からのお便り 「フィリピン・首都圏マニラ地区レポート」 吉田俊郎様

 

   フィリピン・首都圏マニラ地区レポート   吉田俊郎(長崎造船所 火力計装制御部門出身)


 私は現在火力部門(エナジードメイン SPMI事業部)傘下のグループ会社の一つ”MHIパワーコントロールシステムズ”の社長
として業務遂行中です。当社は、主に重工火力部門から制御関係の業務を請け負い、また火力向け制御装置製造にも携わって
おります。
 今般、取引先訪問のため、2024年1月30日から2月2日までフィリピン出張する機会を得ました。
 過去には2014年から2年間、フィリピンMTSに駐在していたこともあり、以前との比較も含めて首都圏マニラ地区の
訪問先を中心にレポートします。
 
1.MTS (MHI Power Technical Services)
 1993年2月設立ですので、設立から31年、現在のマンダルーヨン(Mandaluyong)市の事務所に移転してから
13年が経過しています。
藤村社長から説明を受けましたが、現在社員数約500名、コンバインドプラント(GTCC事業部)や三菱パワーアメリカ
(MPW-AMER)、あるいはフィリピン地区のエンジニアリング会社など幅広いお客様向けで業務量確保に努めている状況
とのこと。
 トピックスとしては、マニラ地区の三菱重工グループ会社との隣接配置。次の事務所がMTS事務所と同じフロアに
移転完了しており、エントランスにはスリーダイヤの看板も掲示されていました。
今後シナジー効果を発揮していくものと思われます。

  ・MHI Asia Pacific(AP) Manila Representative Office (重工のマニラ代表事務所)
  ・MHI AP Manila Branch (主に化学プラントの配置配管設計業務)

2.GSC (Global Service Center)
 現在の三菱パワー アジアパシフィック フィリピン支店の組織として2016年9月に設立。MTSから車で30分程度、
モンテンルパ(Muntinlupa)市 アラバン(Alabang)のビルに入居。
 ASEAN地区発電所の遠隔監視、シミュレータも備えたお客様トレーニングサービス、そしてASEANサービス戦略拠点
として活動中。市丸センター長によると、長崎・高砂の遠隔監視センター(TOMONI HUB)に企業内転勤で社員を派遣
して技術習得、本邦との連携強化を図っているとのことです。

3.制御盤製造(Factory-1)
  長崎造船所 エレクトロニクス工場 制御盤製造の分工場的な位置づけで、2012年から操業開始。
  場所は、MTS事務所から車で約1時間程度の、ラグナ(Laguna)州 ラグナ・テクノパークという工業団地内。
 工場の名称はFactory-1。

  当社(MHIパワーコントロールシステムズ)から発注に基づき、Tsukiden Electric Industriesが制御盤製造。
 MTS社員が出荷前の検証業務に従事。主に、海外向け制御盤を取り扱っています。

 現在までの制御盤出荷数は、盤面数で約2,200。一年程度後に、区切りの3,000面出荷を迎える予定。
 現在、Factory-1が改装工事中であり、仮工場(Factory-3)で操業中ですが、遜色のない設備で運営されていることを
 確認しました。

4.首都圏マニラ(Metro Manila)の様子
 MTS駐在から離任して8年経過、最後の訪問から5年足らず経過していたので、街の変化にも興味があり、少し写真を
撮影してきました。

(1)ボニファシオ・グローバル・シティ(BGC)
 MTS事務所から撮影した写真。川の向こう側がBGC。首都圏マニラでも発展している場所の一つ。5年前までは
左側の橋は無かった。
 橋を渡ってすぐの場所に2022年 三越BGCが開業。世界的な企業のオフィスや高層マンション、高級ホテルなどが
進出しており、今後も発展を遂げる地区と思われます。


(2)マカティ(Makati)市
 設立時から今事務所に移転するまで、MTS事務所の所在地でした。首都圏マニラの中心地の一つです。滞在した
ホテル14階部屋の窓からの風景ですが、以前と変わらず高層ビル街です。

 リトル東京は、少し店が入れ替わっていましたが、相変わらず日本居酒屋や日本食材店が立ち並んでいて、しばらく
ぶりで懐かしい感じでした