美術鑑賞  「西洋美術を学び始めました(続)」 (花沢芳之様)


   「西洋美術を学び始めました(続)」 花沢芳之

 長機会のホームページ2023年3月号に「西洋美術を学び始めました」を投稿させて頂き、2022年に受講した
神奈川大学の講座を紹介しましたが、2023年度も同大学で同じシリーズの講座を受講しました。

 前回の西洋美術の歴史から紐どいた解説とは異なり、今回は欧米の美術館の紹介をテーマとし収蔵作品の解説に
加えて、美術館の設立者並びにその時代背景の説明があり興味深く聴講出来ました。

≪松岡美術館≫

 講義の際、講師から「大規模な国立・公立美術館以外の小規模の美術館にも面白い
ところがある。」と「松岡美術館」を紹介されました。この美術館は明治から大正
かけて貿易商として富を築いた松岡清次郎翁が個人の美術品を一般に公開しようと設立したものでとても立派な施設になっています。


 収蔵品は古代オリエントに始まり、古今東西の貴重なものが多数ありますが、西洋美術的にもルノアールやモネの作品もあり楽しむことが出来ます。来場者もそれほど多くない
ので静かな時間を過ごすことが出来ます。
 目黒駅、白金台駅が最寄りの駅で、3台分の駐車スペースもあります。(昨年の展示会のチラシを下記添付します。)


≪久米美術館≫

 もうひとつは同じ目黒にある「久米美術館」です。歴史家である久米邦武
と長男の洋画家久米桂一郎を記念して開館した美術館です。

 邦武は岩倉具視使節団に参加した人物で当時のメモなどの記録も展示
されていて興味深いです。桂一郎はパリで黒田清輝と共に美術を学び
帰国後に共に山本芳翠の後を引き継ぎ後身の指導に励んだとのことです。

 所蔵品は大変少ないですが黒田清輝の作品も所蔵されています。
山本芳翠、黒田清輝の名前を聞くと占勝閣の所蔵品が思い出されます。


≪国立科学博物館附属自然教育園≫

両美術館近くに「国立科学博物館附属自然教育園」があるので自然の中の散策と美術鑑賞とセットで楽しむのを
お勧めします。


 自然教育園は明治陸海軍の火薬庫、大正時代には宮内庁の白金御料地だったで
開発されず、自然が残ったとのことで四季折々動植物を眺めながらゆったりと出来る
ところです。私は野鳥観察が趣味なので双眼鏡を片手に歩きます。
(65歳以上は入場無料です。)


 両美術館並びに自然教育園のホームページのリンクを貼り付けておきますので
 もしご興味があれば開催中のイベントを確認され、天気の良い日を狙い自然教育園
も含めて訪問する計画をお立て頂ければと思います。

 

 

         ≪ご参考に近隣地図添付します。伊藤≫